バーンアウトを一度発症してしまうと、回復までに長い期間を必要とします。発症する原因としては、過剰なストレスによる疲労があげられます。そのため、治療方法としては長い期間の休息が一番の薬になるのです。

とは言っても、ただ休むだけではありません。まずは心身の不調がただの疲労によるものではなく、心理的なことが深く関わって引き起ったものと自覚することが大切です。「完璧でなければならない」、「自分は仕事ができないダメなやつだ」、このような思い込みにより、自分を追い込んでしまったのだと認めましょう。そのうえで、仕事から心理的距離を置きます。物理的にも距離がないと心理的に距離をとることは難しいため、ためらわずに休職しましょう。必要なことなので、罪悪感を持つ必要は一切ありません。平均は3ヶ月ですが、程度や個人差によって変動します。

休職期間は、心身の健康を回復することを最優先にしてください。うつ病などの診断もされていれば薬も処方されますが、一番は睡眠をとること。眠れない場合は、睡眠薬を処方してもらうと良いでしょう。そうして休んでいるうちに、徐々に好きなことを楽しんだり、新しいことに挑戦したりできるようになります。その段階になって初めて、改めて問題と向き合います。これまでの自分と向き合い、自身の価値観を再発見することで改善すべきことが見えてきます。治療している期間で、この時期が最も苦しい時期と言われていますが、最も大切な時期でもあります。時間がかかってもかまわないので、投げ出さずに向き合いましょう。そして、ここでの気づきをふまえて今後のことを考えます。復職するのか、転職するのか、新しい価値観を大切にできる道を選択してください。